プレゼン構成が圧倒的に楽になる大中小の法則③

前回紹介しました大中小の法則を自分のものにするためには、

やはり練習は必要になります。

しかし、ここで注意しなければいけないことがあります。

この練習とは丸暗記を繰り返すという意味ではないという点です。

大衆の面前でプレゼンをする場面だと、

どうしても失敗を恐れて完璧に自分をお化粧しようとします。

その結果、文章そのものの暗記に気を取られてしまいがちですが、

これは決して良いプレゼン対策とは言えません

スタンフォード大学のランゲージセンターで教えるKenneth Romeo教授が

こんなことを言っていました。

Learning language is about Doing , NOT Knowing.

(語学を学ぶということは、"する"ことであり、"知る"ことではない)」。

これはすなわち、

「スクリプトを全て書いて、暗記をするようなことはせず、まずは実践する」

ということです。

私もKenと同意見です。

そして、少しだけ付け加えると、プレゼン暗記という行為は

脳への負荷を高くしてしまうため、

プレゼンの目的である"伝える"ということに力を注いでいくことができなくなります。

暗記はほどほどにすることが大切なのです。

では、どのような実践への練習をすればよいかというと、

Cheat sheet(カンペ)を取り入れることです。

カンペというと少し聞こえが良くないかもしれませんが、

誰しもプレゼン現場にカンペを隠し持って登壇した経験もあるのではないでしょうか?

ただ、カンペはそのまま読むとプレゼンではなく、棒読み発表会になってしまいますが、

適切に使い方をマスターすると、

かなり効果的な練習や本番のツールにもなるのです。

そのメリットをここでは3点紹介しましょう。

1つ目が 【簡易的に作成可能】という点です

前回の記事で紹介したお題で、カンペを作ると以下のようになります。

日本語のキーワードから英語へと切り替えているだけで、

難しくない印象を持っていただけると思います。

2つ目 【聞き手が内容を掴みやすい】という点です

ここまでシンプル化されると、初めてこの話に聞く人もスッと頭に入るはずです。

この聞き手に理解してもらうことができる内容がプレゼンなのです。

聞き手は決して皆さんと同じ知識を持っているわけではありません。

だからこそ、心理的に安心して聞くことができる構成が必要なのです。

そんな中で、もしアナタが暗記していたフレーズ等が

緊張で全て飛んでしまっている様子を見たら、

聞き手も不安になるんじゃないでしょうか。

最悪のケースは、舞台上で慌てるあなたの様子が気になって、

内容も入ってこなくなります。

だからこそ、必要最低限のキーワードと、

大まかな流れを押さえたカンペを作るべきだと思うのです。

カンペがあることで、暗記が最低限に抑えられるため心に余裕ができ、

流れに沿っているため脱線しにくくなります。

これこそが、聞き手が高く評価するプレゼンなのです。

聞き手は、皆さんが想像する以上に集中力が持ちません。

皆さんの話がまとまっていないとそれだけで他のことを考えたり、

携帯を弄りだしたりすることもしばしばあるのです。

3つ目 【プレゼンパターンの蓄積可能】という点です

このカンペは作り続けると、自分のプレゼン内容が蓄積されていきます。

通常、言語は、話したらその内容を、録音・録画でもしない限り

復元することができません。

ところが、このカンペがあるおかげで

自分オリジナルのプレゼンパターンが決まってくるため、

話し方が蓄積されていくのです。

これはいつまでも英語に再現性がない多くの人たち悩みを解消してくれるのです。

まとめると

英語に慣れていないと、慌ててしまい構成が整っていないまま

話し始めてしまいます。

結果、聞き手が理解しにくいバラバラな文章になりがちです。

聞き手は、難しい言葉を羅列して"知的でカッコよく見えるだけ"のプレゼンより、

わかりやすい単純明快なプレゼンのほうが絶対良いのです。

本日は以上です。