【現役慶応生が米国MBAの先生と勉強する奮闘記】 ①PM理論 (対話型)
こんにちは!現役慶應義塾大学生の大川です!
色々なご縁が重なって米国大学院MBAの齋藤先生の元でインターンをさせて貰っています。今回は”組織行動論”の中の「PM理論について」詳しく聞いてみました😆
リーダーシップ論や経営学に興味がある方、就職活動や転職活動に生かしたい方、またはそれ以外の皆さまもぜひぜひ最後までご参照下さいね!
本日はよろしくお願い致します。今回のお題はMBAで学ぶ「PM理論」とのことですが、そもそもMBAの皆さんはなぜPM理論を勉強するんでしょうか?
大川さん、よろしくお願いしますね。PM理論は、様々あるリーダーシップ論の1つで、MBAでは結構大切なポイントになります。「リーダーシップ」の有無が、組織を大きく方向づけてしまうので、マネジメントを学ぶMBA生にとって重要な学びなんですよ。
ということで、PM理論の概要について説明して行きましょうか。
PM理論は、1960年代に心理学者の三隅二不二(みすみじゅうじ)が提唱した理論で、リーダーシップを4つに分類したものです。例えば”P行動”は目標達成のための行動で、”M行動”は集団や組織を維持する行動と設定して、それぞれに強弱をつけてスタイルを4つに分類するんです。
リーダーシップの種類って4つもあるんですか!正直、知りませんでした。でも確かに考えてみますと、リーダーにも様々なタイプがいますよね。。。大学内の活動でも、色々な種類のリーダーがいることを思い出しました。
そうなんです。
もう少し踏み込んで定義すると、P行動は”成果主義”と考えれば分かりやすいかもしれないですね。具体的なリーダーの行動としては、「計画実行・完遂のための指示」や「叱咤激励」等があります。
一方で、M行動とは”チーム主義”と考えるとよいでしょう。具体的な行動としては、「組織内での良好な関係維持」や「チームワークの維持・強化」等があります。
P行動は”成果”、M行動は”チーム”がポイントなんですね。P行動が強い所はノルマやルールが厳しい、M行動が強い所は人を大事にする老舗企業などのリーダーが思い当たりますが合っていますか?これは、ビジネスモデルの違いが大きく影響していそうですね。
いいですね。その通りです。
では、もう少し細かく定義していきましょう。PM理論は
①PM型、②Pm型、③pM型、④pm型
の4つに分けます。
なるほど、わかってきました。PとMの大小で強弱を表しているんですね!それぞれ、どのようなリーダーの行動なのでしょうか?
理解しやすいように、上のイメージ図を使ってみましょう。
まず、①PM型とは、P行動もM行動も高いリーダーです。これは成果と集団をまとめる力のどちらとも兼ね備えている理想的なリーダーで、目指すべきリーダー像になります。
次に②Pm型とは、P行動が高くM行動が低いリーダーです。このリーダーは成果や業績を追求することは出来ますが、チームをまとめることは出来ません。そのため一時期は好業績を残しますが、成果を追求するばかりにパワハラや長時間労働を押し付けてしまうこともあります。
いますね。。。そういう方、少し想像できます(汗)
続いて③pM型とは、P行動が低くM行動が高いリーダーですね。②のPm型リーダーとは正反対で、チームをまとめることは出来ますが、成果を上げることが出来ません。この場合、チームの健全性は保たれるのですが、その雰囲気を重視しすぎて企業本来の目的を見失ってしまう傾向にあります。
日本の場合はこの部分が一番多い気がします。やはり関係性が崩れるのは怖いんでしょうか。。。
日本人に多い傾向だという感覚は、私も同じですね。関係性が崩れることを恐れるのは、誰しもあることだと思います。
最後に④pm型とは、P行動もM行動も低いリーダーです。成果達成やチームをまとめる力どちらも十分に持っていないリーダーが該当します。
当然、大半の人がPM型リーダータイプではないでしょう。だからこそ、PM理論のフレームワークを使うことで、”リーダー自身の定点観測”や”理想型になるために自分に何が必要か?”を考えることが大切になってくるんです。
これらのフレームワークは、定点観測と課題の明確化のために使うんですね。。。就活で自己分析をする際のヒントになるかもしれないです。適切な自己理解は、就活でも仕事でもあらゆる場所で重要なので私も使ってみたいです!
JB先生、具体的な手順とかありますか?そもそも私に使えるのでしょうか?
大丈夫ですよ(笑) 単にリーダーシップと言っても誰もが生まれつき備わっている訳ではないし、変えることもできるから、大川さんも身につけることはできるんです。
自身のリーダーシップを向上させるためには、以下基本プロセスを意識しましょう。ただ、就活の場合にはまずは①②を実践していくことですね!
①まず自分が4つの中のどのタイプなのか確認しましょう(定点観測)。
②そこから理想とのギャップを認識することが大切です(課題の明確化)。
例えばP行動の改善には、業績を意識しその道のりを確認し、実行の徹底が必要になります。
またM行動の場合は、信頼を得るためにコミュニケーションを取り、相手を理解するなどがあります。
③各自決意したことは必ず実行してもらうようにします。
④周期的に実行具合を確認・振り返って、リーダーシップを改善していくようにします。
このようなトレーニングを短期間で繰り返すことで、変化していくことが可能です。ただし一人完結で理想的なリーダーになる必要はありません。異なるメンバーと組み合わせて、カバーし合うことも組織には必要だと覚えておきましょう。
定期的に自分自身を見つめ直して、理想とのギャップを確認し、そのギャップを埋めるために何か実行する。これはリーダーシップに関わらず、生活する上で重要な教訓ですね。就活でも、自分を振り返る上で大切なことを学んだ気がします。本日はありがとうございました。また次回もよろしくお願い致します!
さて、今回は「PM理論」について学んでいきました。次回は「コンフリクト」についてJB先生に教えてもらおうと思います。人と人がいた場合、どこかでコンフリクトで避けられません。私も就職したらコンフリクトにどう向き合うべきなのか?色々と聞いてみたいと思います!ということで、次回もお楽しみに!